桜の木々に囲まれた男子寮「桜花寮」。
主人公ユースケはそんな寮生の一人。
春休みに偶然一緒に残ったのは、隣室のモリヤだった。
無愛想な森谷を嫌っていたユースケだったが、森谷の意外な一面を知るたび、しだいに関係は変化していき…。
「桜花寮」の舞台を中心に、秘めやかに、せつなく、青年たちの恋は織りなされてゆく。
表題作を含む『小説JUNE』掲載作4編他、ユースケとモリヤの恋の行方が描かれた、書き下ろし55Pを加え、ついにコミックスで登場


Hサンに薦めていただき読んだのがきっかけで、見事にハマった宮本ワールド。
桜花寮生達の恋愛模様が、ときにせつなく、微笑ましく繰り広げられてます。
BLにありがちな「有り得なーい」的ではなく、セリフや感情にリアリティを感じます。
とはいえ、アタシはBLにリアリティを求めてる訳ぢゃナイですけどね(笑)

以下、収録作品の雑感です。

『MOONY』
ユースケと森谷の馴れ初め編。しかもほんと初歩の初歩。
森谷に対してユースケの感情が変化していく過程が描かれてます。
夜になると目が見えなくなるという森谷のことを、面倒見のいいユースケは放っておけず……。
ユースケ、ほんっとイイヤツでねー(笑)
その気持ちが報われてるかは、この時点では微妙……。ユースケ哀れ(苦笑)

『MOONY2』
このシリーズで欠かせないキーマンであり、ユースケの友人・諏訪が登場。
諏訪・ユースケ・森谷、三人の微妙な関係が始まります。
森谷への気持ちを持て余してグルグルしてるユースケが可愛くもあり、可笑しくもあり(笑)
ユースケを慰めるために身体を許す諏訪の本当の気持ちは???
外見は男っぽい諏訪がエチーの時に見せる色気ある表情がすごくイイー!!!

『FROZEN』
諏訪(大学1年時)の恋愛編。
結局、先輩にとって諏訪の存在って何だったんだろう???
本気で恋愛出来ない人なんだろーか。
先輩側の視点で語られてないんで、真意はわからないけど。
諏訪チャンの恋って切なすぎ……(苦笑)

『桜の夜、春の月』
諏訪(現在)と後輩・マモルの話。期間的には『MOONY2』と同軸かな。
ある日、散歩中にユースケと抱き合う諏訪を目撃してしまったマモル。
以降、諏訪を意識し出しておろおろ…。
大型犬的攻めキャラ・マモルの感情表現が初々しいです(笑)

『MOON FLOWER』
桜花寮・開かずの間に越してきた安倍と、前からその部屋を逃避場所にしていた松浦。
そんな二人のちょっとファンタジック???で、ちょっとミステリアス???なお話。
こういう話、結構好き。

『待宵月』
『桜の夜、春の月』のその後。
諏訪の心の隙をついて迫るマモル。ちょっとは成長したっぽい(笑)
実にイイ感じだと思うんで、うまく続いていってほしいですがどうなることやら!!??

ちなみに。この「桜花寮シリーズ」は続編が出てます。
続編はミステリー度がアップしてます。
そっちも面白いのでオススメ♪

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