【恋になる】著:榊 花月/画:富士山ひょうた
2005年3月2日 BL小説ピアニストとして将来を嘱望されていた高校生の在瀬律は、交通事故に遭いピアノが弾けなくなってしまった。
それ以降、将来になんの希望も見いだせずにいたが、ある日病院で鷺沢潤哉という男と出会う。
恋人と死別した過去を持つ鷺沢に律は少しずつ惹かれ始めていたが、鷺沢はかつての恋人をいまだ忘れられずにいた…。
昨年、買うだけ買って読んでなかったことを思い出しまして。
一気に読んぢゃいました、今になっちゃったけど。
自分的に作家さんの新規開拓しようと手にした作品。
富士山ひょうたさんの絵と、帯にあった
「あの人の代わりでいいから…」って言葉に惹かれました。
将来を嘱望された高校生と、最愛の人を無くした建築家。
お互いの無くしたものを補うかのように付き合い始めた関係。
欺瞞、同情……悲しみから始まった恋は、やっぱり悲しいだけで。
そんな律の前に現れる恋愛小説家・真鍋。
真鍋の書いた小説が二人に影響を与える。
鷺沢は死んだ恋人への気持ちと、律への気持ちの間で揺れてる自分に困惑する。
律は死んだ恋人を忘れられずにいる鷺沢ごと愛することが出来ずに悩む。
二人の気持ちはお互いを想う本気の恋へと変わるのか。
今の自分はこのテの「せつない」話が好きみたい。
鷺沢と律、双方の葛藤や心の動き具合が自然でした。
個人的には真鍋が好きですね、なんだかライトな人で。
律は真鍋と実際に会って言葉も交わしてるけど、鷺沢は直接的には接触してなくて。
それでも結果的にこの二人に影響を与えてる、その描き方が好きでした。
BLGでヘヴィな話に夢中になってるアタシですが、
こういうサラっとした話もまた新鮮でサクサク読めちゃいました。
さぁ、この後は『birdie』の続き、やるぞ〜!!!
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