【君のその手を離さない】著:和泉 桂/画:高久尚子
2004年11月27日 BL小説『怖い?俺が襲うと思ってるんだ。』――
田舎の研究所に左遷され、独身寮に住むことになった清家珠希は、そこで出会った年下の青年・律に、何かと面倒を見てもらっていた。
人懐っこい律をかえって疎ましく思いながらも、珠希の中で彼の存在は大きくなっていく。
やがて、自らプライドの高さで律を傷つけてしまうのだが……。
「珠希さんは甘いんだ。俺に狙われていることに気づかなかったでしょう?」
目の前には珠希の知らない律の姿があった。
【04年11月3日発売】
●登場人物●
・清家珠希
27歳。迷惑な事件に巻き込まれ左遷同然で田舎の研究所に出向させられた。
・野々宮律
25歳。珠希の出向先の後輩で独身寮の隣人。
・田所一郎:珠希が出向している研究所に勤務し、同じ独身寮の住人。
・木下:学生時代から付き合っている珠希の数少ない友人の一人。
・石川宏典:珠希の小学校時代からの友人。会社を辞め留学のため渡米中。
『この罪深き夜に』のドラマCD化を受けて興味を持ちまして。
和泉桂先生の作品を読んでみようと、個人的に初挑戦したこの作品。
高久尚子先生のイラストもステキで、本屋で一目惚れしちゃいました。
この作品は、和泉先生曰く「自分には珍しい年下攻め」だったそうです。
「いつか、君の手を」
プライドの高さが邪魔して素直になれない珠希と、自分の気持ちにいつも正直で飾らない律。
そんな好対照の二人が気持ちを通じ合わせるまでのお話。
律が犬みたいに人懐っこくてカワイイです(笑)
かたや珠希は素直になれなさ過ぎるというか。
「律の特別になりたい」のに「おまえのことを好きにならない」って、なんでだよ!?ってツッコんぢゃいました。
でもね、読み進めて行くと、それもわからなくもないというか…。
自分にすごくコンプレックスを感じてるんですよね、珠希って。
だから、才能あふれる律への嫉妬から気持ちまでも捻じ曲がっちゃった感じ。
ただそれは律の予想外の豹変を持って正常軌道に戻ります。一件落着。
珠希が狼狽するほどの、律のしたたかさがヨカッタです。
「君のその手を離さない」
二人の後日談。珠希と想いを通じ合わせた律側の視点で話が進んでます。
留学先から帰国した珠希の友人・宏典に嫉妬した律。
空港に宏典を迎えに行く珠希のあとをつけます。
結局見つかるんですけどね。
これがまたカワイイんです、律だから(笑)
帰宅早々、我慢できずに珠希を求めてしまう律。これ萌えました。
一目惚れで買って正解な1冊でした♪
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