●はぐさま、ミワリンさまにヒミツありです。
 文字数制限に引っかかっちゃいましたので、
 凛さまへのレスは後ほど必ず!スイマセン。

 『この恋がなくなるくらいなら、傷が残ればいい』――

 大学生の亜澄は『友人』の葉月に抱かれながら、彼への恋心を隠し続けている。
 明るく社交的な葉月は亜澄み執着しながら何人もの女の子と関係を持っていて、相手が『彼女然』と振舞うことを嫌うのだ。
 だから、亜澄の想いが伝わればきっと二人の関係も終わってしまう。
 塞き止められた恋心と自制の間で激しく揺れる亜澄は?

 【04年8月29日発売】

●登場人物●
 ・見沢亜澄
 大学生。中学時代から葉月に恋している。
 その葉月とは高校生でキス、大学生になった今はカラダの関係も持っているが、気持ちは隠し続けている。
 ・志宮葉月
 同じく大学生だが、バスケの実業団入りを目指し、亜澄とは別の大学に通っている。
 亜澄と関係を持ちながらも、女性とも付き合っている。
    
 ・鹿賀里子:亜澄の大学の友人。
        美人な上に性格もさっぱりしていて姉御肌。
        亜澄に交際を申し込むが…。
 ・道下幸雄:亜澄の大学の友人。良き相談相手。
        でも亜澄の相手が男だとは知らない。
        別の大学に彼女がいる。

 以前新書で発売された作品ですが、この夏ラピスキュリオから文庫で新たに発売されました。
 この新装版ではイラストも新しくなってます。
 火崎先生の作品を読むようになったのはこの作品からだったような…(記憶曖昧)

 物語は、葉月と亜澄の出会いから、カラダを重ねるまでの経緯やその後を描いてます。
 一見、上手くいってるように見える二人の関係も、お互いどこか気持ちがすれ違ってしまってて。
 
 ――好きだと知られたら、避けられてしまう――
 だから……
 ――自分の気持ちは隠し続ける――
 でも……
 ――嫉妬もするし、独占欲もある――
 
 葉月への気持ちを隠しながら抱かれる亜澄の心の揺れがせつないです。
 そんな亜澄の相談に不器用ながらも親身に相談乗る友人・道下が好印象。
 亜澄に好意を抱く鹿賀の存在も、亜澄の中の葉月へのとは違う別の感情を引き出してていいです。
 一方、亜澄を抱きながらも他の女とも付き合ったり隠し事をしたりする葉月の真意はどこにあるのか?
 気持ちがすれ違っていた二人のほろ苦い恋の行方は?
 鹿賀への嫉妬心をむき出しにした葉月の意外な行動をきっかけに吐露されます。
 自分の気持ちには素直にならないとイカンです、特に亜澄(笑)
 その後はお互いの気持ちを確認し合えた二人です。

 読み終わった後、さわやかで優しい気持ちになれる作品です。

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